アニメ『終末トレインどこへいく?』の第1話「ちょっと行ってくる」が放送されました。
この記事では、第1話の内容と見どころを紹介します。
後半では個人的な感想についても述べているので、ぜひ最後までお付き合いくださいね。
完全オリジナルアニメ『終末トレインどこへいく?』。
監督は『ガールズ&パンツァー』の水島努さんです。
第1話「ちょっと行ってくる」では、謎の出来事「7G」によって変貌した世界と、その世界を旅する少女たちの冒険が描かれました。
前代未聞の設定と展開に戸惑いつつも、そのわけがわからなさに惹かれる新鮮な体験ができる注目作品です。
本作の魅力を徹底的にレビューしていきましょう。
第1話:あらすじ
埼玉県の田舎町・吾野駅で、静留は高校生としての平凡な日々を送っていました。
しかし、ある日町に届いた荷物の中から、静留が探していた親友の手がかりが見つかります。
それをきっかけに、静留は仲間の撫子、玲実、晶と共に電車に乗り込み、親友を探す旅に出ることに。
目的地は池袋の30駅先でした。
しかし彼女たちが乗った電車は、謎の出来事「7G」により変わり果てた世界を走ることになります。
ディストピア作品でしかないワクワク感
本作の舞台は、謎の出来事「7G」により一変した世界です。
町の荒廃した様子や、21歳を超えると動物になってしまうという設定など、理不尽で怖さを感じる描写が目立ちます。
しかし同時に、そんな世界を冒険していく少女たちの姿から、未知なる旅への期待感やワクワク感も伝わってきます。
例えば、冒頭の「なんだこりゃ?!」と叫ぶシーンでは、視聴者も主人公たちと同じように戸惑わされながら、世界の変わり様に驚かされます。
でも、その一方で旅への興味も掻き立てられるのです。
理不尽な出来事に対する戸惑いと、未知の世界への好奇心が交錯する、まさにディストピア作品ならではの味わいがあります。
キャラクターの魅力と掛け合いの良さ
本作の大きな魅力は、主人公の静留を中心とした個性的な仲間たちの描写にあります。
静留は無口だが頼れるリーダー的存在で、玲実は元気いっぱいの明るい性格、撫子は好奇心旺盛で子供っぽい一面も、晶は大人びた芯の通った女の子と、それぞれ異なる個性を持っています。
彼女たちの掛け合いからは、キャラクター性がよく現れています。
また、重苦しい雰囲気の中でも明るいノリで会話を交わすところには、本作の軽妙な雰囲気が感じられます。
かわいらしい女の子たちの会話とは裏腹に、物騒な状況が並存することで、不思議な世界観を生み出しているのです。
わけがわからなさに酔いしれる
この作品には謎がふんだんに盛り込まれています。
「7G」とは一体何なのか、世界がこうなった理由は何なのか、動物に変身するのはなぜなのか、そして電車はなぜ動くのか。
視聴者はこうした疑問を呈されながら、物語を追っていくことになります。
そもそも作品の根底にある、世界の変わり様についての説明が一切ありません。
主人公たちと同じように、視聴者自身も状況を把握できない立場に置かれているのです。
しかし、それが逆に新鮮で面白い体験なのかもしれません。
「なんでこうなってるの?」と首を傾げながら観ているうちに、そのわけがわからなさに酔いしれるようになるのが本作の醍醐味なのかもしれません。
表現の良さと高い作画クオリティ
本作の映像表現にも注目です。
荒廃した町の様子は緻密に描かれており、実に見応えがあります。
変わり果ての駅のプラットホームには草が生い茂り、線路は電柱が倒れて損壊した様子が克明に映し出されています。
ラスト付近では、謎めいた風景が映し出される電車の車窓からの景色にも注目が集まるでしょう。
こうした世界観を物語る上で重要な描写は、しっかりと作られています。
さらに、キャラクターを含む作画クオリティの高さも光ります。
綺麗で可愛らしいキャラクターデザインはもちろん、動きのなめらかさなども高水準で、楽しく作品世界に入り込めるはずです。
世界観と作画の両面で、質の高い映像体験ができそうです。
監督の個性が感じられる作風
また、本作は構成の横手美智子さんなど、高い映像表現力を持つスタッフが揃っていることもわかります。
『シロバコ』のイベントを観て、スタッフへの期待が高まったという声も聞かれました。
監督はもちろん、制作スタッフの個性と実力が光る作品になりそうです。
終盤では、電車が「池袋まであと30駅」と知らされるシーンがあります。
ここでも水島監督の”趣味”が垣間見えます。
監督は「ヤマト」のファンということで、作品に取り入れられたのかもしれません。
毎回30駅ごとに違う荒廃した世界が現れるのを想像すると、ますます目が離せなくなりますね。
第1話:まとめと個人的感想
『終末トレインどこへいく?』第1話は、前代未聞の設定と展開で観る者を戸惑わせつつも、そのわけがわからなさ自体に惹かれさせる驚きの作品でした。
変わり果てた世界とその世界を旅する少女たちの描写には、理不尽な恐ろしさと未知への期待感が交錯していました。
さらに、個性的なキャラクターたちの魅力的な掛け合いや、質の高い作画、監督の独創的な作風など、見所も多数ありました。
謎解きは後回しにして、まずはこの作品の持つ雰囲気とワクワク感に酔いしれてみるのがおすすめです。
世界観の不可解さゆえに生まれる、ミステリアスな面白さがあります。
理不尽で怖いようでいて、新鮮で面白い、そんな相反する要素が絶妙に作品の魅力となっています。
謎が多すぎてわけがわからなくなるほどのミステリアスな世界に、惹きつけられずにはいられません。
また、作品の質の高さも際立っていました。
映像表現、キャラクター性、作画クオリティなど、各要素がしっかりと高水準で作られています。
作り手の手腕と、制作に注がれた情熱が伝わってくる出来映えです。
そういった点でも、本作の価値は高いと言えるでしょう。
前代未聞の設定と、理不尽で怖いようでいて新鮮で面白いその世界観。
観る者を強く惹きつける要素が沢山詰まった、今期の注目作品だと言えそうです。
第1話を観て、今後の展開が一層楽しみになりました。
次回以降、さらなる謎解きと驚きが待っていることでしょう。
本作の展開に注目が集まること間違いなしです。
以上、『終末トレインどこへいく?』第1話「ちょっと行ってくる」の感想でした。
次回の第2話も楽しみにしています。
最後までご覧いただきありがとうございました。
それでは次回の記事でお会いしましょう。
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