アニメ『響け!ユーフォニアム3』の第9話「ちぐはぐチューニング」が放送されました。
この記事では、第9話の内容と見どころを紹介します。
後半では個人的な感想についても述べているので、ぜひ最後までお付き合いくださいね。
アニメ「響け!ユーフォニアム」シリーズの最新作第3期の第9話「ちぐはぐチューニング」は、前々回からの部内トラブルの余波が今なお続いている様子を描いた内容となっていました。
前回までの北宇治高校吹奏楽部の信頼関係が次第に崩れかけていく中、今回はさらに久美子と麗奈の対立が表面化し、部全体の空気が最悪の領域まで行き着いてしまったことが印象的でした。
第9話:あらすじ
オーディションの結果を受けて部員たちの中に生まれた動揺と不安が、今回の話でさらに深刻化していく有様が描かれました。
部長の久美子も、人前では笑顔を絶やさずにいるものの、オーディションで思うような結果が得られなかったことへの動揺を完全に払拭することはできずにいました。
そんな久美子に対して、後輩の奏は励ましの言葉をかけてくれる場面もありました。
しかし、一方の麗奈は、滝先生の人事の判断を全面的に支持する立場から、久美子の不合格にも疑問を抱いておらず、むしろ「部長失格」といった過激な発言さえ口にしてしまいます。
この発言を皮切りに、麗奈と久美子の考え方の違いが表面化し、お互いの信頼関係にも亀裂が入ってしまったことがうかがえる展開となりました。
久美子の苦悩と奏の励まし
久美子は、オーディションで控え室に残されたことで、落胆と失意のどん底にいる状況がよくわかりました。
人前では必死に笑顔を絶やさずにいるものの、その笑顔はひどく痛々しく見えてしまうほど、精神的ダメージを大きく受けているようでした。
そんな久美子に対して、真由が席替えの必要はないと気遣ってくれたのですが、かえってそれが久美子をさらに追い詰めてしまう結果となってしまいます。
真由の気持ちはわかるものの、実際のところ久美子にとってはつらい言葉になってしまったと思われます。
そんな最悪の状況の中で、久美子の本心の笑顔を引き出すことができたのが、後輩の奏だけでした。
奏は久美子の気持ちを何となく理解しているようで、久美子を励まそうと心がけていました。
この二人の掛け合いを見ていると、久美子が奏にだけ心を開いて笑顔を見せられるのがよくわかり、奏の励ましの言葉が久美子にとってひとときの楽しみになっているのだと感じられました。
麗奈と久美子の確執
一方の麗奈は、滝先生の方針を全面的に支持する立場から、久美子のオーディション落選について非常に過激な発言をしてしまいます。
それが「部長失格」というひどい暴言でした。この言葉を放った時の麗奈の表情は、今までにも増して硬くなっており、久美子への敵対的な感情が滲み出ていたように見受けられました。
この麗奈の発言に対しては、部の他の部員からも疑問の声が上がっています。
確かに「部長失格」という言葉は露骨に人格を傷つけるものであり、メンバーとしては到底許容できるものではありません。
麗奈は滝先生への信奉が行き過ぎたがために、このような失言を口にしてしまったのだと思われます。
しかしこの発言が、部内の空気をさらに次元の低いところまで冷やしてしまい、久美子と麗奈の確執がさらに決定的なものとなってしまったことは間違いありません。
部員たちの様々な思い
部内のメンバーたちにも、このオーディション結果を巡って様々な思いが渦巻いているようでした。
久美子は滝先生への不満を抱えており、一部のメンバーに偏った編成は避けるべきだと考えていました。
また、平等な判断を望んでおり、滝先生の実力主義に偏りすぎているのではないかと危惧していたようです。
一方、葉月や緑輝たちは、久美子への心配の目を向けていたものの、最終的には何も言葉にできずにフォローもできずにいる様子でした。
1期の頃は、久美子にも励ましの言葉をかけていたことを考えると、その無言は決して良くないサインではないかと危惧されます。
部の雰囲気を俯瞰できているのは、案外後輩の奏なのかもしれません。
彼女は冷静に部全体を見渡すことができており、部長としての資質があるのかもしれません。
このように、部内には様々な思惑や不安が渦巻いており、それが部全体の空気を次第に冷やしていく一因となっていることがうかがえます。
第9話:まとめと個人的感想
今回の「ちぐはぐチューニング」は、吹奏楽部内に大きな亀裂と対立が生まれてしまった重苦しい1話となりました。
オーディションの結果を受けて、部員たちの間に様々な思惑や不安が渦巻き、それが次第に確執へと発展していく様子が印象的でした。
久美子と麗奈の対立は最悪の事態であり、お互いの信頼関係が根底から崩れ去ってしまったことがよくわかりました。
麗奈の「部長失格」発言は露骨な人格攻撃であり、到底許容できるものではありません。
しかし、麗奈はあくまで滝先生への盲目的な信奉心から言ってしまったものの、やはりそれは行き過ぎた発言だったと思われます。
一方の久美子は、奏の励ましを受けてひと時の笑顔を見せることはできましたが、全体的には深い落胆と自己嫌悪に陥っている様子がうかがえました。
真由の気遣いさえ、かえって久美子を追い詰めてしまうなど、心の底から喜べる状況ではなくなっていることがわかります。
このように、部内には大きな溝ができてしまいました。
滝先生の方針の是非、実力主義か調和か、部長の資質など、検討すべき問題点が山積しています。
しかし、いずれの問題についても明確な答えはなく、お互いの考えを尊重し合うしかない現状です。
しかし、現在はお互いの信頼関係さえ崩れ去ろうとしている危機的状況です。
このままでは、吹奏楽を心から楽しめる環境を取り戻すことすら難しくなってしまうかもしれません。
部員たち一人ひとりが、この難局を打開する方法を見つけ出さなければならない重要な局面に差し掛かっているのです。
特に部長としての資質が問われている久美子には、この窮地を脱する大きなリーダーシップが求められています。
滝先生への意見具申や、部員たちとの対話を通して信頼関係を取り戻すことができれば、状況は好転するかもしれません。
しかし、この重荷を一人で背負い込むことになれば、さらに追い詰められてしまう可能性もあります。
このように、今回の話では吹奏楽部の未来すら危うくなってしまうほどの、深刻な問題提起がなされたと言えるでしょう。
次回以降、久美子や部員たちがどのように難局を乗り越えていけるのか、目が離せない展開となることが予想されます。
以上、『響け!ユーフォニアム3』第9話「ちぐはぐチューニング」の感想でした。
次回の第10話も楽しみにしています。
最後までご覧いただきありがとうございました。
それでは次回の記事でお会いしましょう。
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